はじめに、平田神社の祭神である「大山祇神（おおやまつみのみこと）」「金山彦命（かねやまひこのみこと）」「猿田彦命（さるたひこのみこと、ハナタコドン）」を、ご神体である鏡から猿田彦命の神面三体にうつします。

　平田神社から岸良海岸までの約２.７kmの道のりを歩いて移動する浜下り。

　道中の要所でお祓いをしながら進みます。

　青い空と山々を背に、白い衣装を着た舞手や宮司、神官、教え手たちが笛と太鼓の音色と共に田畑の中を歩いてゆく様は、まさに日本の原風景のようです。

　岸良海岸に着いてすぐは、神面三体は太平洋側を向けて祭壇に立てます。

　その後、波打ち際まで神面を持っていき榊の葉で海水を神面にかけると、海神が神面に宿ります。

　こうして汐がけを終えてはじめて、海を背にして神面を祭壇に立てるのです。

　宮司が祝詞をあげ、関係者で玉ぐしを奉納します。

　平和を祈る「浦安の舞」。

　四方に矢を放ち勝利を呼び寄せる「山の神舞」

　薙刀を大きく回し振り悪を打ちはらう「薙刀舞」。

　舞手たちの息の合った振りが見事な「十二人剣舞」。

　そして、響きわたる笛と太鼓の音色。

　神社の祭神と海神の依代となった神面三体の前でこれらを披露することで、地域安泰と五穀豊穣を祈願します。

　観客も一緒に茅縄くぐりを行なうことで、それぞれの厄を祓い、福を祈ります。

　平田神社へ戻り、祭神を神面三体からもとの御神体へうつして終了です。